ポール・ギルロイ

この間、JAPSMのときに、id:ysawatさんにアメリカで起こったポール・ギルロイへのバッシングという話をしていたのだが、そのニュース・ソースを。
COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2006年 5/18号』という海外ニュースを翻訳して紹介するという趣旨の雑誌を買ってみたら、そこに「マッカーシズムの再来か?:”反ブッシュ”教師を追放へ 右翼学生達の陰湿な『密告』」という記事が『ガーディアン』から紹介されていて、その冒頭でギルロイの話が出てくる。どういう話かというと、ギルロイがイエールにいたとき、イラク戦争についてのシンポジウムで、アメリカのダブル・スタンダートを批判したら、ある学生がそれを書き、それを右派のシルヴァースタインという学者が『ウォール・ストリート・ジャーナル』に記事を書いて、ギルロイのことを「左派アカデミズム」と非難したという。で、ギルロイへのひどいバッシングがネット上で起こったという話。ギルロイがイエールを辞め、ロンドン・スクール・オヴ・エコノミックス(上記の記事では「ロンドン大学経済学部」となっていたけど、こっちが正しい)に移ったことと関係あるのかどうかはかいていないけれど、昨今アメリカでよく起こっている「赤狩り」の例としてあげられていた。


ちなみにポール・ギルロイは、社会学者で、イギリスのカルチュラル・スタディーズの現在の中心人物。

There Ain't No Black in the Union Jack: The Cultural Politics of Race and Nation (Black Culture and Literature Series)The Black Atlantic: Modernity and Double-Consciousness