聴診器

morohiro_s2008-04-15

本屋に行ったらレジ前に並べられていたので、思わず買ってしまった。

自分で家族で健康チェック! 聴診器ブック

自分で家族で健康チェック! 聴診器ブック


心臓の構造や機能、聴診器の使い方なんかも書かれているブックレット付き。ただ、結構聞くのには熟練が要るというのも分かる。はじめはなかなか自分の心音が聞き取れなかった。他には、とりあえずコンピュータのファン音なんかも聞いた。さほど面白くなかった…… で、猫の心音を聞こうと聴診器を当てたら、どうやら可愛がってくれるとおもったらしく、ゴロゴロという音しか聞こえない。でも、あの音が、喉から出ているのではなく、胸部から出ているということを確認できたのは、ちょっと嬉しい。


あと、バネが強すぎて、耳が痛い……


「医療用」とか書いてあるけど、本式のものとは値段が違うから仕方ないか。有名(らしい)リットマン社製のものなんか、10倍以上する― 聴診器ドットコム― リットマン聴診器と国産聴診器の通販店


調べてみると、stethoscope(聴診器)の「stetho」って、「胸」って意味のギリシア語から来ているらしい。なるほど、「胸を見る器具」なわけだね。聴覚がらみの「phone」じゃなくって、視覚系の「scope」を使っているところが面白い。Stethoscope - Wikipediaに図版が出ている、1816年にラエネクが作った聴診器って、「耳喇叭 ear trumpet」っていう補聴器にヒントを得たものらしいけど、なんとなく望遠鏡っぽく見えないこともない(ちなみに上記ウィキペディアの記述によれば、「耳喇叭」は、一般的には「microphone」って呼ばれていたらしく、これも面白い話だなぁ。「microscope」に対して、「microphone」なんだろう)


↓所収の、ジョナサン・スターン「医療の音響文化:間接的聴診、聴診器、『生者の検屍』」をちゃんと読んで、講義ネタにでもしよう。

Auditory Culture Reader (Sensory Formations Series)

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