三府市街図

morohiro_s2009-01-16

片付けていたら出てきた『三府 東亰市街新圖・亰都市街新圖・大阪市街新圖』という地図。「明治廿三年五月」(アソー流なら「廿十三年」と書くだろう)、すなわち1890年の出版。「三府」こと東京、京都、大阪の地図が一体化しているという、商用などでよく旅をする人などには、便利なものだったんだろう。二条衣棚角の風月堂という版元から出ている。



横に広げたらこんな感じ(猫は寄ってこんでもヨロシ)。実際には、小さく開いて使っていたんだろう。右から東京、京都、大阪淳で地図が並ぶ。それぞれの地図の様式が微妙に違うので、三つの別々の版を併せてしまったのかも知れない。


1890年の京都がなかなか面白い。琵琶湖疎水は通っているが、奠都千百年紀念祭/第四回内国勧業博覧会はまだ開催されていない。三校はあるが、京都帝大はまだない。同志社はあるが立命館はまだない、といった時代。二条城の北辺りに謎の「英学校」があったりして、なかなか面白い。