露光と痕跡

morohiro_s2009-08-05

京都を離れている間に、古い家のコボチが完了し、薄くほのかな、まさに幽き痕跡が姿を現していた。角度を変えれば見えなくなるほど。


この幽かさの原因は、隣の家が比較的最近に建てられ、その時におそらく少し隙間を空けて建てられたことにあると思う。普通の痕跡は、家と家が直接接触していたことに起因する場合が多いが、この場合は違う。直接陽光や風雨に晒されていた部分は、褪色し、そして今は壊されてしまった家の影に会った部分は光が当たらなかったため、元の色を遺しているという次第だろう。まさに「写真的」な痕跡である。