資料館
薄暮の京都府立総合資料館。横の線を強調した戦後日本公共建築モダニズムの典型のような建物である。1963年竣工らしい。誰が設計したのかは知らない。内装もほとんど当時のままで、殺風景。高校生の頃から全然変わっていいが、あまりノスタルジアを感じさせないのは、ある意味面白い。さすがに老朽化が激しいらしく、建て替えられるとか(http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009110100011)。
資料館は、府立図書館と住み分けて、現在では京都関係の資料が集められている。なかなか面白い資料も多いし、その一部はウェブで閲覧可能である。写真に関して言えば、もともと初期のアマチュア芸術写真家で、のちにプロとして『太陽』誌(博文館の方)の仕事をやっていた黒川翠山の記録的な写真のアーカイヴが重要。
土木マニアにはたまらない琵琶湖疏水の工事写真帖
「昭和大禮」--大正→昭和の天皇代替わりフェスタ--の記録写真帖
写真以外では、デジタル展覧会「京の鳥瞰図絵師 吉田初三郎」も
しかし、この辺りって、一種の文化施設ゾーンになっているんだけど、府立大、府立総合資料館、府立陶板名画の庭、府立植物園という京都府の施設に囲まれて、京都市系のコンサートホールがポツンとあるという、なかなかややこしそうな場所である(府と市の仲の悪さは有名。どこでもそうかもしれないが)。