猫の名前

猫の名前ランキング。ベスト5は、1,チビ、2,ミー、3,クロ、4,トラ、5,ミーコと換喩(提喩かな?)的、記述的なもの(早い話が見たまんま)が多い。モモだのチョコだのマロンだの凝った(隠喩的といえるか)犬の名前(犬の名前ランキング)に比べると安易(猫でも「マロン」はあるみたいだけど)。とくに「チビ」などは、家に来た時の大きさから付けたものが多いのだろう。すなわち将来大きくなることを考えていない。安易である。でもそこがいいとも云える。多分、飼い主との距離感が、猫と犬とでは違うのだろう。
うちでは「アントン」、「ライカ」とそれなりに凝った名前を付けている。ちなみにアントンはアントニオ猪木、ライカは、アントンにあわせて女子プロボクサーから付けている(一応、カメラにも掛かっているけど)から、隠喩的(類似関係)とも、換喩的(隣接関係)ともいえない(どっちかというと隠喩的に近いだろうが)。とはいえ、とくに猫らしい猫(マイペースであんまり甘えてこない)のライカのことは、「チビタ」と呼んでしまうし、呼ばれた側は意味が分かってないもんだから、「ミィ」とか鳴いて返事をしたりする。べたべた甘えたで、半分犬みたいなアントンの方は、やっぱり「アントン」とちゃんと名前を呼ぶ。こいつも呼ばれりゃ答える訳だけど、「ライカ」と間違えて呼ばれても「ニ”ャー」と返事したりする。少し莫迦

『新キーワード辞典』

『新キーワード辞典』という本が出ていた。カルチュラル・スタディーズ研究者、ローレンス・グロスバーグなどが編者である。タイトルから推測するに、レイモンド・ウィリアムズのKeywords: A Vocabulary of Culture and Society(『完訳 キーワード辞典』)を、彼の衣鉢を継ぐ現代の論者たちが再び現在の視点で書いたものだろう。カルチュラル・スタディーズの入門書で引用されないことのない有名な「文化とは、英語の語彙の中でもっとも難しいことばの一つである云々」ではじまる「Culture」の項はどのように書き直されたのだろうか。

New Keywords: A Revised Vocabulary of Culture and Society

New Keywords: A Revised Vocabulary of Culture and Society

この本の存在に気づいたのは、コロンビア大学の美術史・考古学科から来たニューズレターによって。その中に、教授陣の近況が書かれていて、ロザリンド・クラウスがユニヴァーシティ・プロフェッサー(一番えらい教授)に任命されたとかいうニュースなどが載っていたのだが、ジョナサン・クレーリーのところに、上記の本の項目をいくつか執筆した、と書いてあったので、本の存在を知った次第。
ちなみにコロンビア大学に行っていたとき、クラウスの授業は、サイモン・シャーマ(『風景と記憶』などの著者)の授業と重なっていたので取れなかった。今となっては残念だが、「17世紀のオランダ美術」というシャーマの授業は、絵画に止まらず、木版画や地図など幅広く、これまた素晴らしかったので、ま良いか。