絵はがき展

細見美術館で開催されている戦前の絵葉書の展覧会に行ってきた→http://www.emuseum.or.jp/Pages/event_lauder.htmボストン美術館(MFA)で去年開催されたものの巡回展。結構人気だったのか、図録が売り切れになっていた。ボストンでやった時の英語版を持っているのでいいけど。とくにアール・デコ期にいいものがあった。
最近、アメリカの美術館が、こうしたポピュラー・カルチャーに属するものを集め出している。ボストンも、スミソニアンも横浜写真を大量に収蔵したらしいし。これは、アメリカにおける日本美術史研究が変化してきていることと関係があるような気がする。エキゾティズム→真正なるものの探究→ポピュラー文化への視線って感じかな。
これは、以前、スミソニアンのフリーア美術館に行ったとき、薩摩焼の大壺とか木彫などの、いわゆる「博覧会美術」が出ていたのを見たときにも思った。多分、その手のものは、フリーアにもボストンにもメトロポリタンにも、収蔵庫の奥の奥には大量にあるのだろうが、「真正な日本美術」と見なされずにしまって置かれたのだと思う。それが、今、ニュー・アート・ヒストリーとかヴィジュアル・カルチャーとかの批判的な視点とともに掘り起こされてきているのではないかと思う。