コロニアリズムとトゥーリズム

morohiro_s2005-11-24

昨日、拙ブログを御覧戴いているある研究者の方より、昨日書いた「風景スタディーズ」というものへの興味を記したメールを頂戴した。その方は、戦前、戦後の植民地観光を研究している方で、以前から僕もその方の論文などを拝読していただけに、こういう形で交流ができることは、嬉しい。こういうのが、ブログのメリットかと思う。
ところで、戦前の満州、朝鮮、台湾などへの植民地観光、そしてそれら植民地からの日本への観光旅行の問題は、もっと広く討議されてもいい問題だと思う。例えばイギリスにおける観光研究においては、帝国主義時代のアジア、アフリカ、オセアニアなどへの植民地観光が中心的な論題の一つであることを鑑みると、日本におけるその辺りはまだまだ未発掘の状態である。日本の帝国主義を考えるには、政治経済面だけではなく、こういうポピュラーなレヴェルにおける娯楽のことを考えないといけないと思うのに。
で、思い出したのが以前、大阪の古書店で手に入れた「奉天名所」という絵葉書セットのことである。