Topographical Rectangle
W・J・T・ミッチェルは、ド・セルトーによる「場所/空間」の二項対立を、第三項として「風景」を考える(ルフェーヴルとラカンを援用して)ことによってずらそうとした(id:morohiro_s:20051123#p1)のだが、どうも難しくてイマイチすっきりと分からない。で、これを四角形に当てはめたらどうなるかなと思った訳。三角形を四角形で考えるというのは、グレマスが青信号と赤信号の中立項である黄信号は、二つの項(赤から見たら「非=許可」、青から見たら「非=禁止」)に分けられるというようなことを書いていたから。
いろんな項に「場所」とか「空間」とか「風景」とかを入れたり消したりして考えてみている。まだまだ入れ替えていくけれど、とりあえず「風景」(この場合、クラウスとは違って、遠近法的な空間把握に基づいたトポグラフィということ)を「非=空間」と「非=場所」の中立的な軸に置いてみた。あとは、「空間」と「場所」の複合軸に「建築」、「場所」と「非=空間」の間(直示1)に「地図」(場所と場所の関係性を抽象化した図式という意味で)を、「空間」と「非=場所」の間(直示2)に「模型」(対象の外見を縮小したもの)を置いてみた。「トポグラフィの四角形」。「建築」と「模型」は三次元で「風景」と「地図」は二次元とグルーピングできるし、さらにいえば、なんとなく「風景」と「模型」が隠喩/アイコン的な表象、「地図」と「建築」が換喩/インデックス的な表象になっていてるような気もする。
さあ、うまくいってるかどうか。ゆっくり検証しよう。うまくいってたらラッキーだな。これ、うまくいったら、「模型論」から「盆景論」とかにも発展しそうだ。