パンドラ

Pandora
曲の名前や、アーティストの名前を入れたら、同一傾向の曲が次々と流れるというもの。Music on Demandの一種だろうが、楽曲の特徴をデータベース化して、おなじカテゴリーに当てはまる曲をつぎつぎ選曲していくというもののようである。
この「特徴」分析がなかなか面白い。たとえばスライ&ザ・ファミリー・ストーンの"Everyday People"は、以下の通り。

  1. classic soul qualities
  2. mild rhythmic synchopation
  3. acoustic rhythm piano
  4. repetitive melodic phrasing
  5. mixed electric and acoustic intstrumatation

以上の5つの特質を登録された曲として、フォー・トップスやアイズレー・ブラザーズの曲が流れる。曲を5つの部分に分解して、それぞれに「質」を表す形容詞を付ける訳だ。分析美学の対象になりそう。
次にスペシャルズの"I Can't Stand It"は、

  1. subtle use of vocal harmony
  2. mild rhythmic synchopation
  3. repetitive melodic phrasing
  4. mixed electric and acoustic intstrumatation

という分析。で、スカ、R&B系のとかガラージ系のポストパンクが流れはじめた。まあ上記の条件だけだったら、あらゆる曲が選ばれる可能性があるから、「The Specials」の分析結果も加味されているんだろう。あっ、テレヴィジョンが流れている。上以外の条件で引っかかる場合もあるらしい。そのあと、ポストパンクに限らず、オリジナル・スカも流れている。"I Can't Stand It"と注文した結果は、ここ(Pandora)で聞けます。
しかし、分析してデータベースにするの大変だっただろうなと思ったら、名付けも名付けたり「音楽ゲノム・プロジェクト」なるものがあるらしい→Pandora - Music Genome Project ®。「曲の属性、あるいは〈遺伝子〉を集める」プロジェクトだって。
で、どういう曲が流れるのかなと、よく見てたら、どうやらiTMSに登録されてる曲みたい。流れた曲をiTMSで買えて、さらにAmazonも絡んでる。なるほど、組んでるのか……。世の中の音楽が全てアップルとアマゾンによってデータベース化されるというのは、ちょっと怖い感じもするが、まあええか。好きな曲が全然流れない地上局のラジオなんかよりはずっといい。流しっぱなしにできるし。
"Your Personal DJ"だって。むちゃくちゃレコード持ってて、むちゃくちゃ記憶力の良いDJさんか。「パンドラさん」って呼びたくなるな。あと、居酒屋で板サンに、「ドテ焼き好きなんやけど、なんかその辺りでみつくろって」っていってる感じに似てる。「みつくろい」がキーワードかな。
id:solar:20051218経由で、知ったサイト。