Gaz's Rockin' Blues

ギャズ・メイオール師匠の編集したエース音源のブルース/R&B集。

GAZ'S ROCKIN' BLUES

GAZ'S ROCKIN' BLUES

ブルースって、ツェッペリンとかクラプトン(ギャズのパパもそうかな)経由で入る人が多い---メタル→ハード・ロック→ブルース・ロック→モダン・ブルースってパターンとか--せいか、言説としては、どうもギター中心で、リズムは軽視されているような気がする。その他、「魂」に関する言説も多すぎる。そういう言説は、ブルースを、いわば「集中的に聴く音楽」に矮小しているのではないか。
そんななか、このコンピレーションを聞くと、ブルースの「踊るための音楽」としての側面がよく分かる。ブギーにおけるツッタ・ツッタ・ツッタ・ツッタというドラムとウォーキング・ベースの組み合わせの強力なドライヴ感。
よく出来たコンピレーション・アルバムというのは、美術館における展示と同じく、編集することによって、オーディエンスに、新しい聴き方というものを提示してくれるものであり、ギャズのような、批評的アーキヴィストというかアンソロジストというのは、やっぱり必要であると感じる。ギャズについては→id:morohiro_s:20050908#p1を参照。
ギャズ編集のブルース盤とスカ盤の二枚組もでるらしい→Trojan×Motownが登場!新着情報から|HMV&BOOKS onlineニュース(さらにポール・シモノン編集のクラッシュのカヴァー元ネタ集も)。


ちなみに僕のブルースへの道は、パンクから、めんたいビート、60sビート(ゼムとかアニマルズとか)→シカゴ・ブルースっていうものだから、もとからギター・ヒーロー中心じゃないブルースへのアプローチだったと思う。