「古都」の構築
- 作者: 高木博志
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/07/07
- メディア: 単行本
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御著者より御恵投頂く。ありがとうございます。
近代における京都性の構築とマス・メディアにおける写真との関係という問題を考えていたときには、とにかく高木さんの御著書をナヴィゲーターとしていた。今度、そのようなことについて話す機会があり、その場で奈良性の構築についてもとのリクエストがあり、さあどうしようと考えていたときに、奇しくも本書を賜る。さまざまなメディア、学術誌に発表されたものをまとめたもので、いくつかは拝読したこともある。
第一部が「古都奈良」と題されており、第一章「近代における神話的古代の創造――畝傍山・神武陵・橿原神宮、三位一体の神武『聖蹟』」、第二章「近代天皇制と古代文化――『国体の精華』としての正倉院・天皇陵」をまずは精読しよう。
高木博志さんについては→http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/cgi-bin/gyoseki.cgi?name=takagi.dat
初詣、日本美術史、文化財、天皇陵ととにかく幅広い事例から、近代日本における文化とポリティックスの問題を問う。興味ある人は、どれも必読。