「古都」の構築

近代天皇制と古都

近代天皇制と古都

御著者より御恵投頂く。ありがとうございます。
近代における京都性の構築とマス・メディアにおける写真との関係という問題を考えていたときには、とにかく高木さんの御著書をナヴィゲーターとしていた。今度、そのようなことについて話す機会があり、その場で奈良性の構築についてもとのリクエストがあり、さあどうしようと考えていたときに、奇しくも本書を賜る。さまざまなメディア、学術誌に発表されたものをまとめたもので、いくつかは拝読したこともある。
第一部が「古都奈良」と題されており、第一章「近代における神話的古代の創造――畝傍山・神武陵・橿原神宮、三位一体の神武『聖蹟』」、第二章「近代天皇制と古代文化――『国体の精華』としての正倉院天皇陵」をまずは精読しよう。

高木博志さんについては→http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/cgi-bin/gyoseki.cgi?name=takagi.dat

初詣、日本美術史、文化財天皇陵ととにかく幅広い事例から、近代日本における文化とポリティックスの問題を問う。興味ある人は、どれも必読。