ブラック・マシン・ミュージック

読んだ本。

ディスコから、ニューヨークのガラージサウンド、シカゴ・ハウス、そして特にデトロイト・テクノを、アフリカ系アメリカ文化、あるいはゲイ文化のコンテクストにきちんと定位して書かれた著作で、大層面白かった。レゲエ/ダブ、あるいはヒップ・ホップなどにくらべ、ハウス/テクノの歴史にはさほど詳しくなかった(かつては、4つ打ちに偏見があったし)ので、アフロ・フューチャリズム関連の記述も含め勉強になる。
ところで、野田氏の文章って、なんとなく翻訳調。悪い意味で言っているのではなくて、非常に読みやすいのだが、読んでいて何度か英語の文献の翻訳を読んでいるように勘違いしそうになった。日本のポピュラー音楽ジャーナリズムには珍しい論理的な文章だったからかもしれない。