PV

そういや、こないだ久しぶりに映画館というものに行ってきたんだった。

今、講義でアンリ・カルティエ=ブレッソンの話をしていて、そういや最近映画が公開されているなと思って調べてみたら、京都でやってたのはミスったけれど、大津でやってるってんで、見に行ってきた。
カルティエブレッソンの亡くなる前年のインタヴューを中心に、エリオット・アーウィットやら、ジョゼフ・クーデルカやら、アーサー・ミラー(この人も長生きだったんだ)やらのインタヴューを絡めて、ナレーションはなしで見せるっていうもんで、あまり親切じゃない。カルティエブレッソンのこと一切知らずに見る人にとってはどうかなとは思う。
でも写真の見せ方は、面白かった。つまり単に画面の中央に展示のようにして見せるだけではなく、カルティエブレッソンや他の人たちが捲る写真集の頁をちょっと斜めから撮るというのも多用されていて、写真集カルティエブレッソンにとっては重要なメディア)を見るという体験を表象するというアイデア
あと、何と言っても音楽。これは良かった。ピアノばっかりで、バッハ、ラヴェル、そしてマル・ウォルドロン。かちっとしたピアノでの演奏が、何となくカルティエブレッソンの写真と合って、すっごく贅沢なPVみたいになっていた。というわけで、カルティエブレッソンの大ファンにお勧めの映画。