Love will tear us apart

頼子のために (講談社文庫)

頼子のために (講談社文庫)

昔読んで、非常に面白かったけど、あまりに陰鬱な話(重さではこれまんで読んだミステリのなかでもトップクラスかも)。ツレアイにちらっと内容を話しただけで、怖がってしまい、『頼子のために』って言うだけで、「やめてぇ」と言われる始末。
で、久しぶりに、10年ぶりくらいに引っぱり出して読み返してみた。内容はちょっとでも触れるとネタばれになるから、書かないけど、とにかく「家族」の話。二回目に読んだせいか、以前感じたほどの陰鬱さは感じなかったけど、やっぱりとてもイヤな話で、そしてとっても良くできたミステリ(一種のメタ小説のかたちを取っている)だと思った。


何回も出てくる唄が、ジョイ・ディヴィジョンの「愛は二人を引き裂いてしまうだろう」だと言えば、分かる人には、話の雰囲気が分かって貰えるか。↓のカセット・テープが殺された頼子の部屋で見つかるっていう設定。

クローサー

クローサー


さらに、もうイッコ、ちらっとだけど出てくる唄が「ジ・エンド」だもんなぁ。

ハートに火をつけて(紙ジャケット仕様)

ハートに火をつけて(紙ジャケット仕様)