ドイツ・ポスター
ようやく時間ができて行ってきた。
19世紀末から、1930年代にかけてのドイツ・ポスターをたっぷりと堪能。ユーゲント・シュティール期のポスターとかも面白いんだけど、やっぱりバウハウスになるとなぜかほっとするのはなんなんだろう。
面白かったのが、ポスター・スタンプ、すなわちポスターのデザインそのままを縮小して切手にしたもののこと。図録によるとはじめは宣伝用に作られたらしいが、すぐにコレクターズ・アイテムになったとか。ポスターの大きさで見るのもいいけど、たしかに切手サイズ(とはいっても今の普通の切手の倍くらいで、はじめはマッチ箱の化粧かと思った)に凝縮されると、これがまたそそる。コレクター魂をくすぐるのもわかるような気がする。
もう一つ、ポスター展のポスター(ヤヤコシ)に使われている目のイメージ。二つ出ていて、ひとつは1911年のもの、もうひとつは完全にモダンな30年のもの。インパクトあって、ポスターに採用するのも分かる。ポスターに採用されたのは30年の方だけど、より「ユーゲント」な11年のも捨てがたい。缶バッジになってたので思わず買ってしまった。
これが両方、衛生博覧会のものだというのが面白い。「衛生博覧会」っていうと、思わず日本のグロいものかなと思ってワクワクしたけれど、図版解説を見ると、どうもそうではないみたい。残念。「眼」は「衛生」の寓意とか、「神の眼」だとかいろんな解釈があるとのこと。
図録によると、30年のものは、ドイツ衛生博物館のロゴになっているらしい。ページ左上のロゴ→http://www.dhmd.de/neu/index.php?id=204。
日本の衛生博覧会に関しては、荒俣宏『衛生博覧会を求めて』。でもボクが「衛生博覧会」ということばを知ったのは↓。
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
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本展図録の他に、行き損ねた「池田満寿夫の版画」展と「文承根+八木正:1973-83の仕事」展の図録も購入。