鉄の夢

morohiro_s2008-03-23

コザルを連れて、http://www.mtm.or.jp/uslm/に行ってきた。はじめて行ったが、ここはよかった。


SLスチーム号http://www.mtm.or.jp/uslm/steam/というのにも乗った。黒光りする鉄の車体、石炭と蒸気のにおい、汽笛や蒸気の漏れる音、身体に伝わる機関の動き。外から見ると、蒸気機関から主連棒を経由して動輪に伝わる「力」がありありと分かる。まさに身体全体に訴えかけてくるものがあり、普通の電車とはまったく違うものだというのがわかった。まさに「鉄」(「クロガネ」と訓じていただきたい)。SLというもののファンになる気持ちが、少しだけ分かるような気がした。とてもとてもピクチャレスクで崇高で(しかもとてもマスキュリンでファリックで辟易しないでもないが)…… またさまざまな19世紀の鉄道表象――映画、写真、絵画など――も見直してみたら、発見できるものもありそう。


で、全然違う話なんだけど、タイトルは、N・スピンラッドの『鉄の夢 (ハヤカワ文庫SF)』から(マスキュリンでファロセントリックな「クロガネ」ってとこから)。あと、スチーム・パンクの小説群も思い出したけど。


二条駅を移築した駅舎も見所。また、扇形庫は、重文であるだけでなく、土木学会認定の「土木遺産」らしい。
しかし、今日一日で「主連棒」とか「扇形庫」とか「動態保存」とか、いろいろ覚えた……。もったいないので、また授業ネタにしよう。


京都市電も乗ったhttp://www.kyoto-ga.jp/new/umekouji/umekouji_tintindensya.html。こっちは全然ピクチャレスクでも崇高でもないんだけど、これはこれでいい。休憩中の運転手さん(昔、実際に市電を運転されていた方らしい)に訊いたところ、ここで走っているのは明治30年代くらいのモデルらしい。普通の市電より狭軌でなので、北野線北野天満宮と京都駅を繋いでいた)でのみ使われていたものとか。