アンタッチャブルズ

Wild Child (Reis)

Wild Child (Reis)


2トーンからちょっと時間を置いて起こった80年代後半の二度目のスカ・リヴァイヴァル。アメリカではフィッシュボーン、イギリスではポテト5とかトロージャンズ、日本でもスカ・フレイムズにスカパラとぼこぼこ出てきて、ミクスチャー派からオーセンティック派まで百家争鳴。ボクがスカにのめりこんだのはこの辺りの音を聞いてからだった。
その中でも先陣を切って登場したのがこのアンタッチャブルズだった。フィッシュボーンと一緒で、白黒入り交じったLAモッズ+スキンヘッズから出てきたバンド。でも久しぶりに聞くと、スカ/レゲエの曲は驚くほど少なく、シャキシャキした縦ノリR&B(といっても80年代初頭イギリスのモッド・リヴァイヴァルの雰囲気とはちょっと違う)が中心だった。ジャケットにも出ているヴォーカル君のポークパイ・ハット姿があまりにも印象的で、なんとなくスカ・バンドというイメージが強かったんだけど、そうでもない。でも、レゲエのDJトースティング(ダンスホール風ではなくU=ロイとかのトークオーヴァー・スタイル)やラップを取り入れていたり、やっぱりフィッシュボーンにも通じるゴチャ混ぜ音で、当時のLAの音状況の面白さに思いを馳せた。


ジェリー・ダマーズのプロデュースってのが、当時売りだったように記憶しているが、記載を確認したら、彼が関わっているのは「アイ・スパイ・フォー・ザ・FBI」一曲だけだった。