ポピュラーカルチャー研究会

上記の翌日、以下の研究会が開かれます。よろしければ……

  • 第6回 ポピュラーカルチャー研究会
    • 日時:2008年9月27日(土) 13:00 〜17:00
    • 会場:京都精華大学 流溪館 2階会議室
    • 主催:京都精華大学表現研究機構
      • 一般参加自由 聴講無料・申込不要 どなたでもお気軽にご参加下さい!

  • 【研究発表概要】
    • 1.採集者の系譜 ―考現学から路上観察系サイトまで(京都精華大学デザイン学部准教授/佐藤 守弘)
      • 妙な看板やピクトグラムなどの写真を「採集」して分類したようなウェブサイトが多く見られる。このような「路上観察系」といわれる実践の根源は、1980年代の路上観察学会からみうらじゅん都築響一などの出版物に求められ、さらにそれは戦前の今和次郎による「考現学」に端を発するものであろう。
      • 本発表の目的は、そうした採集者たちの系譜を辿りなおし、その実践を検証することにある。「採集」という行為は、世界の断片――世界に対して換喩的な関係にあるもの――を切り取り、それを別のコンテクストに置き直す――「転地」させる――ことで、世界の意味をずらすことと言えよう。それはある統一したものとして、世界の似姿をフレームのなかに再現し、場所に意味を付与する「風景」という場所表象の対極にあるものとして捉えられるのではないだろうか。
    • 2.『ゼビウス』と1983年 ─ポピュラーカルチャーのなかのフィクション(京都精華大学京都造形芸術大学非常勤講師/河田 学)
      • ナムコが1983年に発表したアーケード用ビデオゲームゼビウス』は爆発的なヒットを記録したが、『ゼビウス』のヒットは、それに先行するタイトーの『スペースインベーダー』(1978)や、同じナムコの『パックマン』(1980)のヒットとはいささか事情が異なっていた。その差異は、ゲームの背後にあるとされる物語『ファードラウト』が公開されたり、いわゆる「隠れキャラ」に注目が集まったり、あるいは『ゼビウス』をはじめとするビデオゲームを音源としたレコードが発売されたり、プログラマであった遠藤雅伸がテレビに登場したり、という事実に要約されていると考えられる。
      • 本発表では、一つのフィクション作品としての『ゼビウス』に検討を加え、『ゼビウス』ヒットの背後にあったメカニズムを探るとともに、『ゼビウス』が 80年代の、あるいはそれ以降の日本のポピュラーカルチャーとどのような位置関係にあるのかを素描したい。