〈パクリ〉シンポジウム
もう一度告知いたします。明後日です。是非御出ましください。
京都精華大学のポピュラーカルチャー研究会主催です。
第1回 ポピュラー・カルチャーシンポジウム
- 『パクリ』--ポピュラー・カルチャーにおける模倣と流用
- 日程 2010年04月24日(土) 13:00 17:00
- 会場 京都精華大学 黎明館 L101教室 →http://www.kyoto-seika.ac.jp/access/index.php/キャンパスマップ | 京都精華大学---参加:自由 申込:不要
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- 模倣とは、古今東西、さまざまな文化的実践の根底にある行為であると言えよう。たとえば西洋や日本の絵画学習において、先行作品のコピーが基礎に置かれていたことや、陶磁器の制作における「うつし」の実践を思い浮かべればよい。とはいえそれは、何よりも独創性を重んじる近代的芸術概念と摩擦を引き起こすことが往々にしてある。さらに写真や録音などの複製技術の発達は、他者の文化的生産物を、ほぼそのままの形で、流用することを可能にした。それは一方では剽窃=パクリという概念によって罪として糾弾されながら、他方ではブリコラージュやパスティーシュといった対抗的文化戦術として評価されることもある。いったい私たちは、〈模倣〉や〈流用〉とどのようにつきあっていけばよいのだろうか。本パネルでは、ポピュラー文化における〈パクリ〉の諸相から、さらに法や経済の問題、あるいは日常的実践での模倣現象まで、幅広い視点から、この問題を討議していきたい。
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- 報告/パネルディスカッション
- 増田 聡(大阪市立大学准教授)「パクリ─ポピュラー音楽の場合」
- 山田 奨治(国際日本文化研究センター准教授)「〈パクリ〉はミカエルの天秤を傾けるか?─罪の軽重をお金で考えてみる」
- 杉本 バウエンス・ジェシカ(京都精華大学准教授)「インターネット忍者の美学」
- 『バガボンド』、『NARUTO』等の多くの海外ファンを魅了する武道系マンガ。読者は「忍者」や「侍」という象徴にあこがれ、自らその生き様を模倣しようとする。彼らの想像の中で膨らんでゆく、伝統的で純粋な日本男子像。そういったファンのインターネットコミュニティ内では、武道系の映画作品から陰謀説まで幅広いテーマについて熱く議論されている。彼らの独特な美学、ジェンダー感。理想の東洋・日本男子像に彼らは何を求めているのか。彼らが来日する際には、どんな期待を抱いて来るのか。また、それを自分のアイデンティティとしてどうやって結びつけているのか。それぞれの「男のロマン」を追求していく。そして、彼らファンのあこがれを逆手にとるような、皮肉に満ちあふれた批判的な作品(石田達也作『Sinfest』の「忍者劇場」をはじめとした数々のパロディ作品)についての考察も行う。
- 細馬 宏通(滋賀県立大学教授)「模倣する身体」
- 日常会話では、模倣はごくありふれた現象である。模倣にあたって、模倣者はモデルのすべてを「コピペ」するのではなく、ある形質に注意を向け、限られた形質をなぞろうとする。模倣行為は、模倣者がモデルの何に注目し、何を見落としたかを、模倣者の身体を通して顕わにする。モデルの行動と模倣行動との間には緊密な時間関係が生じ、模倣行動は微調整される。本発表では、会話における模倣の観察を通じて、いわゆる「パクリ」問題で捨象されがちな模倣現象の諸相を指摘する。
- 報告/パネルディスカッション
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- コーディネーター:佐藤 守弘(京都精華大学准教授)
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