第3回「文化遺産としての大衆的イメージ」公開講演会

表象・流通・蒐集--近代日本の視覚文化/物質文化を再考する

Representation, Distribution, Collection: Rethinking Visual and Material Culture in Modern Japan

      • 私たちは、モノに取り囲まれ、モノを使用して生きている。ただし、モノはただあるだけではない。モノは商品として〈流通〉し、時には〈蒐集〉の対象となる。そればかりではない。モノは言説やイメージによって〈表象〉され、その表象もまた商品として〈流通〉し、時には〈蒐集〉の対象となる。私たちが自らの人生を生きているように、モノもまたさまざまなコンテクストに再布置されることによって、その生を生きているわけである。近代日本――19世紀の終りから20世紀の前半――におけるさまざまなモノと表象――鉄道車輌、家具、絵画、仏像、納札――の生を追うことによって、マスカルチャー勃興期における視覚文化と物質文化を再考すること、それが本講演会の課題である。
    • 主催 共同研究「文化遺産としての大衆的イメージ――近代日本における視覚文化の美学美術史学的研究」〔研究代表者:金田千秋(筑波大学大学院教授)〕
    • 後援 大正イマジュリィ学会
    • プログラム
      • 12:30 開場
      • 13:00 趣旨説明  岸 文和
        • 発表1 佐藤 守弘「鉄の夢――近代日本における鉄道の視覚文化」
        • 発表2 ジョルダン・サンド「アジア植民地における家具と立ち居振る舞い」
        • 発表3 ミカエル・リュケン「化物絵としての《麗子像》」
        • 発表4 鈴木 廣之「仏像の『近代』――鎌倉大仏の行方」
        • 発表5 ヘンリー・スミス「お札博士――フレデリック・スタールと蒐集の人類学」
      • 17:40 総合討議
          • *発表は日本語で行われます。


ちなみに発表者のほとんどは、『美術フォーラム21』20号の特集、「物質性/マテリアリティの可能性」(サンド&佐藤編集)に寄稿しています。併せてどうぞ。

美術フォーラム21 第20号 特集:物質性/マテリアリティの可能性

美術フォーラム21 第20号 特集:物質性/マテリアリティの可能性