拙著『トポグラフィの日本近代』近日刊行

拙著『トポグラフィの日本近代--江戸泥絵・横浜写真・芸術写真』の情報が版元の青弓社のウェブサイトにアップされました。「視覚文化叢書」の3冊目です。3月31日刊行予定。

  • http://www.seikyusha.co.jp/books/ISBN978-4-7872-7300-0.html
    • 近代日本で都市や自然を写し取った江戸泥絵、横浜写真、雑誌メディア、芸術写真などのイメージ群を素材にして、場所を描く視覚表象=トポグラフィが流通したことで人々は環境をどう意味づけ、消費したのかをあぶり出し解明する視覚文化論。



目次は以下の通りです。

  • 序章 トポグラフィと視覚文化
    • 1 視覚文化論の射程
    • 2 本書の構成
  • 第1章 トポグラフィとしての名所絵――江戸泥絵における都市の表象
    • 1 泥絵の研究史
    • 2 名所絵というメディア
    • 3 泥絵の形式面
    • 4 見晴らしと見通し
    • 5 流通する都市表象
  • 第2章 観光・写真・ピクチャレスク――横浜写真における自然景観の表象
    • 1 横浜写真小史
    • 2 科学のまなざし、自然のスペクタクル
    • 3 ピクチャレスクという規範
    • 4 写真・観光・博覧会
  • 第3章 伝統の地政学――世紀転換期のマスメディアにおける京都の表象
    • 1 「太陽」と地理学的想像力
    • 2 消費される風景
    • 3 過去に定位される都市
    • 4 伝統の地政学
  • 第4章 郷愁のトポグラフィ――一九一〇年代の芸術写真における山村風景の表象
    • 1 世紀転換期における芸術写真運動
    • 2 可視化される国土
    • 3 写生と風景
    • 4 ピクトリアリズムと〈表現〉の神話
    • 5 ノスタルジアのメカニズム
  • 終章 風景からトポグラフィへ
    • 1 風景と文化概念の変容
    • 2 トポグラフィの視覚文化論に向けて
  • あとがき
  • 索引