大正イマジュリィ学会第9回全国大会
直前の御報せですが、明日から2日間、大正イマジュリィ学会の全国大会が、横浜、北仲スクールで行われます(正確には別の場所で今日からはじまっているのですが)。詳細は以下。
明日は東海大の水島久光さん(メディア論)コーディネートで、私が司会をする(北仲コンビです)のシンポジウムが行われます。戦前に流行した小型映画システムであるパテ・ベビーの貴重な映像を見ながら、映像文化や日常性や歴史について色々と考えてみようという企画です。映像は少し拝見しましたが、むちゃくちゃ面白いので、皆さん、明日午後、是非お運びください。
シンポジウム「遍在する残像 --パテ・ベビーが映し出す1930年代日本の〈小さな歴史〉」
- 日時:2012年3月17日(土) 14:00〜17:30
- 参加費(資料代):300円(非学会員)
- 会場:北仲スクール(横浜文化創造都市スクール)
- 講演+映像上映:水島久光(東海大学/北仲スクール)
- パネリスト:原田健一(新潟大学)/林田新(同志社大学大学院)
- コメンテーター:樋口伊喜夫(横浜記録映画)/松本一正(株式会社東京光音)
- 司会:佐藤守弘(京都精華大学/北仲スクール)
- 協力:小樽市総合博物館/富士フィルム(株)
- 概要
- 1930年代の日本には、愛好者たちのネットワークが生み出した、全国規模の「イメージの文化」があった。「くみりはん」の愛称で呼ばれたパテ・ベビー(Pathé Baby)、すなわち9.5mmフィルムを使用した個人向けの小型映画撮影/上映機器とその流行である。愛好者たちは、クラブを作り、映画を上映し、コンテストを行い、雑誌を発行する。1920年代中盤の輸入にはじまるそのわずか10数年の歴史には、ナショナルな物語の対極にある、市井の人々と記録技術の等身大の交わりが紡ぎ出す「小さな歴史=物語(ミクロ・ヒストリー)」が映し出されている。今回の全国大会シンポジウムでは、メディア論研究者、水島久光氏が北海道から関西各地の所有者から研究用に委託された映像をもとに、この「記憶の集積」の意味について考えてみたい。
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- シンポジウム終了後、北仲スクール2階にて、オリジナルの映写機による映像上映 及び 懇親会(※会費別途)を開催します。
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- 参考:水島研究室によるパテ・ベビー捜索プロジェクト