『視覚的展示--外見を越えた文化』
Visual Display: Culture Beyond Appearances (Discussions in Contemporary Culture)
- 作者: Lynne Cooke,Peter Wollen
- 出版社/メーカー: New Pr
- 発売日: 1999/04/01
- メディア: ペーパーバック
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これがなかなか面白い論が集められている。昨日書いたとおり、コレクションと展示とは、ヴィジュアル・カルチャーとマテリアル・カルチャーがオーヴァーラップする問題であり、非常に重要なエリアである(たとえば、コレクションを表象=意味作用の媒体として捉えるクシシトフ・ポミアン『コレクション―趣味と好奇心の歴史人類学』などが重要な先行研究である)。本論集で考察の対象となるものは幅広く美学、美術史、社会史、人類学の領域をまたいでいる。宗教施設のコレクション、「驚異の部屋」から近代的な美術館、現代アート、人類学と展示の問題、経済学と図式、医療と視覚、蝋人形、「ユダヤ性」、SF映画など。以下の通り。
リン・クック、ピーター・ウォレン編『視覚的展示--外見を越えた文化』
- ピーター・ウォレン「序」
- スティーヴン・バン「聖堂、珍品、展示のレトリック」
- スーザン・ステュワート「チャールズ・ウィルソン・ピールの作品における死と生、この順で」
- ジャン=ユベール・マルタン「ダニエル・スポエリの《感傷美術館》」
- ラルフ・ルゴフ「信仰を越えて--隠喩としての美術館」
- アン・レイノルズ「視覚的ストーリー」
- スーザン・バック=モース「資本を想像する--展示の経済学〔political economy〕」
- エドワード・ボール「民族性を構築する」
- ピーター・ウォレン「全体芸術の物語と全体美術館の夢」
- マリア・ワーナー「蝋人形と不思議の国」
- ルドミラ・ジョルダノーヴァ「医学と展示のジャンル」
- リサ・カートライト「ジェンダーの制作物--医療文化における身体的展示の技術」
- エリック・サントナー「ポストモダニズムにおけるユダヤ・ジョーク--スラヴォイ・ジジェクと一神教的邪悪」(目次に挙げられたタイトルと本文が違う)
- スコット・ブカットマン「人工の永遠--特殊効果と崇高について」
- 討議