カシオトーンとレゲエ

そういえばカシオに思い入れが随分ある。なんといっても、はじめての打ち込みレゲエが、カシオトーンのプリセットのリズムを録って、ベースもカシオトーンで弾いて、それを低音を思いっきりブーストして使ったというのが好きだ。「スレン・テン」といわれるトラックだったと思うけれど、安っぽい音なのに、むちゃくちゃ格好良かった(はじめて聴いたときには、なんやこれと思ったが)。いいなカシオ。しかしそんなことされるとは、カシオも思っていなかっただろう。しかもそれに付けられた惹句が「コンピュータライズド・レゲエ」。どこにコンピュータが噛んでんねん。たしか85年くらいだったから、デジタル・シンセもシークエンサーもサンプリング・マシンもアタリもあったはずなのに、カシオトーンを使うことを、「コンピュータライズ」と呼ぶ大胆さ。やっぱりジャマイカは違うわ。