絵葉書による美術館

夕刻、所用で四条に行った帰りに、便利堂の絵葉書ショップが富小路三条上ルに移転したというので寄ってみた(http://www.benrido.co.jp/)。町家を改造したショップである。確か前はうどん/定食屋だったはず。綺麗に改装されている。壁の全面に全国の美術館からのさまざまな複製絵葉書がぎっしりと並んでいる。「空想の美術館」。
便利堂といえば、コロタイプ印刷で有名。ショップの奥に展示台があって、明治期のコロタイプ手彩色の絵葉書が1セット展示されていた。横浜写真を受け継ぎ、駆逐したタイプの写真絵葉書で、Japanese Views and Charactarsというタイトルのもの。以前、日本絵葉書会http://www2s.biglobe.ne.jp/~postcard/info/ehagakikai.htm)の方々にくっついて、便利堂の本社にお邪魔し、初期の絵葉書を数々見せて頂いたことがある。相当量、保存されていて、これからそれをまとめて行かれるそうだ。とはいえ、文献などの資料がないので、なかなか大変だとのこと。絵葉書というメディアの性質から、版元とはいえ必ずしもすべて保存しているわけではないらしい。実際、便利堂が保存していないものを、絵葉書会の方が大量に持ってこられていた(コレクターってやっぱり凄い)。