路上のふた

マンホールのふた、特に汚水のふたに関する話題が、局所的に小さく盛り上がっている。僕がid:morohiro_s:20040820(京都)、id:morohiro_s:20040822(神戸)と二例紹介したら、id:scissorhand:20040824では枚方の例、id:Arata:20040824では高槻の例が紹介されている。しかし高槻のふたは凄い。極彩色+名所尽。鉄を鋳造するという技術的制約のため、木版画っぽくなっているのも面白い。
マンホールのふたといえば、押しも押されもせぬ大先達、林丈二氏がいる。
赤瀬川原平他編『路上観察学入門』ISBN:4480028188
林丈二考現学:屁と富士山』ISBN:4872758137
持っていないけれど林丈二『マンホールのふた:日本篇』ISBN:491490327Xある。
路上観察学入門』に所収されている林丈二「路上の正しい歩き方」には、下水のふたの読み取り方について以下のような指南が記されている。

*下水道の場合
下水道を管轄している各都市の下水道局(部)のマークが入っていることが多い。「下水」あるいは「汚水」、単に「下」とだけ入っている事もある。時々「S」のイニシャルがついているのがあり、これはSEWER(下水)の意味である事が多い(p. 167)。

さすが、勉強になる。「S」は見たことないな。しばらく下向いて歩いていくことになりそう。
こんな凄いサイトも見つけた。「マンホール友の会」http://www6.airnet.ne.jp/manhole/index.html。このサイトの作者は、下水道のお仕事をされているようで、相当詳しい。これによると僕の紹介したのは、マンホール(人のはいる穴=人孔)ではなく、「汚水ます」というらしい。そのほか「マンホール・ミュージアムhttp://www.secret.ne.jp/~manhole/guild/museum/、「マンホールのふた:みなかみ館」http://minakami.k-server.org/など多数。いやあこの世界も深い。しかし、ウェブの世界には、相当数、路上観察サイトがある。ウェブというメディアと路上観察学は、親和性があるようだ。考えてみたくなる。