持続するビート

昨日、久しぶりにレコード屋*1に寄ったら、フェラ・クティの日本盤が10数枚出ていて吃驚(「 <フェラ・クティ・オリジナル・アルバム全26タイトル Return of Afrobeat Soldier>第1回発売」という企画らしい。→http://www.universalmusicworld.jp/world/index.html)。久しぶりに聴きたいなと思って、ライヴ盤を買ってみた。UKダブの大物、デニス・ボーヴェルがレコーディング・エンジニアをしているという豪華な組み合わせである。
気持ちのいい音である。30分を越えて、延々と持続するビート(歌がはじまるまで18分!)。JAGATARA江戸アケミが「リズムで救われたいんだよ」と言っていたのを思い出した。JAGATARAの音へのフェラ・クティの影響を考えると、アケミが念頭に置いていたのは、フェラ・クティであった可能性は高い。
昔、NYで行われたライヴを見に行ったことを思い出す。一曲、30分くらい。ゆる〜く踊っているうちにどこかに持って行かれそうになる。ただ問題は、フェラ・クティ氏、単なるおしゃべり好きであること。曲も30分だが、曲間のMCも30分くらい。疲れた。でも演奏は最高だった。
このライヴでは、息子のフェミ・クティも参加してサックスを吹いている。というかメンバーを見たら「Anikulapo Kuti」だらけ。フェラ・クティフェミ・クティはもとより、バッキング・ヴォーカルが、Alake Anikulapo Kuti、Kewe Anikulapo Kuti、Ihase Anikulapo Kuti、Fehintola Anikulapo Kuti。全部、彼の配偶者である・・・

ライヴ・イン・アムステルダム

ライヴ・イン・アムステルダム

彼についての伝記も翻訳されている。アビヌオリ・カヨデ・イドウ『フェラ・クティ?戦うアフロ・ビートの伝説』。あっ、気づいたら、もう一冊出ている。板垣真理子武器なき祈り―フェラ・クティ、アフロ・ビートという名の闘い』。あと、トリビュート・アルバム『Red Hot Riot: Music & Spirit..』は愛聴盤である。
しかし、フェラ・クティ江戸アケミも既にこの世の人ではないんだなあとしみじみ思う。