講義x2

午前中、立ち講義二連続の日。ほぼ3時間近く立ちながら喋っている訳で、その割に疲労が少ないのは、僕がよっぽど喋り好きなんだろう。職業適性はあるみたい。

  1. 芸術学概論。マンガの文法の最終回。マンガのコマ割におけるショット/リヴァース・ショットをはじめとするレトリック。古典的ハリウッド映画の構成との比較。少女マンガのコマ割と少年マンガのコマ割の差異について。フランスのマンガ家メビウスの紹介(大友克洋との影響関係)や『新装版 サルまん サルでも描けるまんが教室 【コミックセット】』の紹介(実物投影機でパラパラと見せたら大ウケ)なども。
  2. 写真論。写真=痕跡論の続き。得意の遺影写真論。死と写真(没後写真とエンバーミング)、肖像の真正性(再現的ピクトリアル・アクト)について。記号論と修辞学と呪術の関係(アイコン=隠喩=類感呪術、インデックス=換喩=感染呪術)。聖ヴェロニカの布(id:morohiro_s:20050831)と聖骸布。表象における指示対象の不在について(R・シャルチエ「表象としての世界」ルゴフ他『歴史・文化・表象―アナール派と歴史人類学 (岩波モダンクラシックス)』)。来週(学祭)、再来週(入試)と休講で間が開くので、マンガネタと同様、痕跡ネタも最終回にしようと思ったけど、少し残ってしまって持ち越し。