動物園の歴史

動物園史本2冊ゲット。


Zoo: A History of Zoological Gardens in the West

Zoo: A History of Zoological Gardens in the West

エリック・バラテイ、エリザベス・ハードウィン=フュギア編『動物園:西洋における動物園の歴史』

  • 序:野生の呼びかけ
  • 蒐集する情熱(1500年代から1700年代)
    • 古代の戦利品
    • 貴族が新たに見出した好奇心
    • バロック的な配景
    • ポピュラーな楽しみ
  • 管理の必要性(1800年代)
    • エリートたちと動物園の発明
    • 帝国の栄光
    • 自然の搾取
    • 野生のスリル
  • 自然への憧憬(1900年代)
    • 公的な探求
    • 自由のイリュージョン
    • 自然の模倣
    • 結び
  • 各時代の動物園
  • 動物園と芸術家たち

歴史家と美術史家による本で、脅威驚異の部屋→博物学的知→勤惰的な枠組みという蒐集/分類/展示の歴史をきちっと押さえたかたちでの記述。版画、絵葉書、写真と図版も非常に豊富で、持っていて損はないと思う。


もう一冊手に入れたのはこちら。

Zoo and Aquarium History: Ancient Animal Collections To Zoological Gardens

Zoo and Aquarium History: Ancient Animal Collections To Zoological Gardens

こちらは地域、国別の歴史。ヨーロッパに限らず世界全体をも扱っている。動物園関係者たちによる論集。


さらに写真集も一冊。

Zoo

Zoo

動物園を「対象」としているが「主題」ではないという感じ。


そういえば、動物園ネタといえば、『ドリトル先生の動物園 (岩波少年文庫 (025))』もある。あれは、ロンドン動物園などの近代的動物園に対するオルタナティヴを作るって話だったのかな、と今思う。以前、聞いた井野瀬久美恵氏の発表ネコと人間 - 蒼猴軒日録で扱われていたヴィクトリア期の「動物愛護」イデオロギーとの関係で読み直してみよう。
この本も面白かった↓

ドリトル先生の英国 (文春新書)

ドリトル先生の英国 (文春新書)