『ミュージアムの誕生』

文献講読@D大候補。だけど、三回生にこれはややハードか?

The Birth of the Museum: History, Theory, Politics (Culture: Policy and Politics)

The Birth of the Museum: History, Theory, Politics (Culture: Policy and Politics)

トニー・ベネットミュージアムの誕生――歴史・理論・政治』

  • 第1部:歴史と理論
  • 第2部:政策と政治
    • 4, ミュージアムと「人々」
      • 心の田舎――ビーミッシュ野外ミュージアム
      • 過去に棲む――スカンディナヴィアやアメリカにおける先行例
      • 他者と他の過去
      • 枠組みの疑問
    • 5, どの過去より抜け出でて?
      • 過去への視点
      • オーストラリアの過去の形成――ある歴史の輪郭
      • 過去を形作る
    • 6, 芸術と理論――見えないものの政治学
  • 第3部:進歩のテクノロジー
    • 7, ミュージアムと進歩――物語、イデオロギー、パフォーマンス
      • 進化論的実践としての整然とした歩行
      • 進歩とそのパフォーマンス
      • 選択的な類縁性
      • 進化論的自動装置
      • 一回につき一つの性
    • 8, 来るべきものの形成:88年万博メルボルン
      • 進化論的な実践
      • 市民の徒手体操
    • 9, 千一回のトラブル――ブラックプール・プレジャー・ビーチ
      • 近代性と世間体
      • プレジャー・ビーチとブラックプール
      • 快楽の場
      • さかさまの世界?

いくつものキーワードで分かるように、ミュージアムの政治性をフーコー的な手つきで腑分けするというもの。だから読むためにはフーコーに関する一定の理解が必要となる。でも、とりあえず第1部のどれかか、第6章あたりは候補に。
トニー・ベネットは、カルチュラル・スタディーズではよく名を聞く人のひとり。本書執筆時にはオーストラリアのグリフィス大学で教えていたようだが、今はどうやらオープン・ユニヴァーシティにいるらしい。その対象は、マルクス主義、文学、日常性と幅広く、ミュージアムに関しては、以下のような本も出しているらしい。

Pasts Beyond Memory: Evolution, Museums, Colonialism (Museum Meanings)

Pasts Beyond Memory: Evolution, Museums, Colonialism (Museum Meanings)