メモ:JBと仲間達
JB一人のみならず、フェイマス・フレイムズやJBズの連中ってのが、やったことって、ポピュラー音楽への影響力でいえば、ディランやビートルズを遙かに凌駕したほどの革命なんじゃないのかな、ってここ1年ほど思い始めた(多分ボクだけが思っていることではないはず)。メロディー/ハーモニー/リズムという序列をひっくり返して、メロディーを担当するものとされる歌や管楽器、ハーモニーを受け持つギター、ベースや鍵盤、で、リズムのドラムス、パーカッションという階層的な分担は、一旦解消され、すべてが基本的にリズム楽器になる。でメロディーというのは、いわばそれの装飾品、意匠の地位に置かれる。さらにいえば、コード進行などの「展開/進化」っていうものもナシになっていく。ひたすら持続するビートで、展開というのは、歌や叫びが入るとか入らないとか、ギターが入るか入らないかとか、ようするにリズム要素の足し引きだけによって行われるとか。もちろんこれはJBひとりの問題ではなく、レゲエにも言えることだし、フェラ・クティなんか(JBの影響はあるとはいえ)でもそうなんだけど、それを早い時期に、レコードとして発表したってのがJBの重要さかな。
結局、JBのやったことって、セリエリズムがやったことや、ビ・バップ以降のモダン・ジャズがやったこととは、違う方向でのモダニズム(リズム原理主義)とも考えられるし、またその一方では、アカデミックな音楽とか、ジャズのモダニズムに対しては、それらのモダニズムを打ち破るような力になった訳(エレクトリック・マイルスとかね)。
JAGATARAの江戸アケミが、「リズムによって救われたいんだよ」という時に想定されているのは、こういう持続するリズムのことかなとも思ったり。
うまいことまとまらないけど、ちょっとメモまで。