『いとよき所』

先週末のカフェをテーマにした研究会PC研:カフェ - 蒼猴軒日録のコメンテーターを務めたときに、読んでみようと思って発注した本が、今になって届いた。時すでに遅し。でも悔しいから紹介する。面白そうな章だけでも読もうっと。空間/場所/風景論とも関わりがあることだし。

The Great Good Place: Cafes, Coffee Shops, Bookstores, Bars, Hair Salons, and Other Hangouts at the Heart of a Community

The Great Good Place: Cafes, Coffee Shops, Bookstores, Bars, Hair Salons, and Other Hangouts at the Heart of a Community

レイ・オルデンバーグ『いとよき所――コミュニティの中心におけるカフェ、喫茶店、書店、バー、ヘア・サロン、そしてその他のたまり場』

  • 第1部
    • 1,アメリカにおける場所の問題
    • 2,第三の場所の性格
    • 3,個人的な利得
    • 4,よりいとよきもの
  • 第2部
    • 5,ドイツ系アメリカのビア・ガーデン
    • 6,目抜き通り
    • 7,イギリス風パブ
    • 8,フランス風カフェ
    • 9,アメリカの居酒屋〔Tavern〕
    • 10,クラシックな喫茶店
  • 第3部
    • 11,敵対的な環境
    • 12,性と第三の場所
    • 13,若者を締め出す
    • 14,いとよき時間……そして場所へ

もともとは、ネットでいろいろ検索しているときに、社会学研究者で、自身もカフェを運営していたらしい渡邊太氏という方の発言ややこし研:社会学*カフェ→それから vol.2記録【1】の中で言及されていて、興味を持った本。その後、調べてみると、詳しい言及がJDNのサイトにあったhttp://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/3rd_place/01/index.html。この本は結構なベストセラーとなり、スターバックスの発足当時のコンセプトにも大きな影響を与えたらしい。


ちなみに「Great Good Place」という言葉の意味がイマイチ取れずに検索していたら、ヘンリー・ジェイムズの短編小説のタイトルにそれがあることが分かる。The Great Good Place (Henry James) - Wikipediaによると、どうやらジェイムズの怪奇小説の系統に属する作品らしく、「Great Good Place」という別世界にいきなり転移する話らしい。日本語訳があるのかどうか分からず(ご存じの方、ご教示いただければ幸いです)、とりあえず「よりよき場所」と訳してみた次第(↓でご教示いただき、「いとよき所」に変えました)。

やっぱ読むなら第6章かな。ストリート論として。