『チャンネルはそのまま!』

久しぶりに佐々木倫子のマンガを読む。笑った。うまいね。笑いのツボを心得たアルティザンという感じ。メインの台詞以外の音声を、フキダシなしで写植文字に近いような手書き文字で書くのは、彼女独特の技法だと思うが、それがフキダシ内台詞と手書き擬音語の中間で宙吊りになっていて、そこはかとない笑いの効果を生みだす。マンガにおけるテクストの問題を考える上で重要な事例だと思う。
チャンネルはそのまま! 1―HHTV北海道★テレビ (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)チャンネルはそのまま! 2 (ビッグ コミックス〔スペシャル)


人々があまり知らない世界を舞台にしたコメディって、映画では、周防正行監督作や矢口史靖監督作などがあるし、マンガでも『のだめカンタービレ』、『ハチミツとクローバー』、『もやしもん』とか色々あるけど、その先鞭をつけたのは『動物のお医者さん』だったのではないだろうか(裏付けなしです。岡野玲子『ファンシィダンス』は先行しているか)