「都市下層民という〈異民族〉――ジョン・トムソンとロンドンの路上生活の記録」
名古屋を中心に発行されている芸術批評誌『REAR』(芸術批評誌 REAR)に短い論考を書きました。
- 佐藤守弘「都市下層民という〈異民族〉――ジョン・トムソンとロンドンの路上生活の記録」、『REAR』26号(特集:写真のドキュメンタリズム)、リア制作室、2011年8月、48-51ページ。
「写真のドキュメンタリズム」という特集で、倉石信乃さん、飯沢耕太郎さん、土屋誠一さん、日高優さん、中村史子さん、甲斐義明さんなども寄稿されています。東松照明・中平卓馬・倉石信乃・竹葉丈という豪華な「鼎談」(4人でも「鼎」なのかな?)も掲載。さらにイヴ=アラン・ボアの翻訳も。
僕が扱ったのは、19世紀の旅行写真師ジョン・トムソン(清代中国で撮った写真が有名)が、イギリス帰国後、ロンドンの路上の下層民を撮影したものです。その写真集『ロンドンの路上生活』は、以下のタイトルで復刻されています。
- John Thomson, Victorian London Street Life in Historic Photographs
19世紀のロンドンと強引に絡めて、モッズ、ロッカーズ、パンクスなどの20世紀のストリート文化に関して最後にちらっと言及していますが、脱稿後、例のロンドン「暴動」が起きました。「路上」の諸問題、昨今の日本でのデモとも関連して、さらに考えて見ないといけないなと感じています(最近はすっかり「路上」に出なくなってしまっていますが)。
『REAR』誌は、以下の書店などで手に入るようです。関東と東海地方だけですね。他の地方ではどうやって手に入れることができるのでしょう。通販可能か問い合わせてみてください。
ちなみに研究室に送っていただいたので、まだ現物は手にしていません(横浜でちらっと見たけど)。細かい書誌情報は、現物を見てから加えます。
【追記】
目次&通信販売は、以下のPhotographers' Galleryのページからどうぞ。