報告書「文化遺産としての大衆的イメージ」
3年間、研究分担者として参加してきた科研の報告書が届きました。A4版400ページ超。結構分厚いです。
研究課題については以下のデータベースを参照してください。
僕は仏像写真論を書きました。結構、長く温めていたネタですが、今回はまだ見取り図程度の小論になってしまいました。
でも他にも、ヴァラエティに富んだ論文が収録されていますので、目次を紹介しておきます。
- 【論文】
- 金田千秋「物質の批評可能性――チェーザレ・ブランディの『修復の理論』」
- 加藤哲弘「ルーモールと中世美術――文化財保存における価値判断の問題」
- 太田孝彦「近世の茶会記にみる中国水墨画の鑑賞」
- 及川智早「近代日本における古代文献の受容とその図像化について」
- 鈴木廣之「仏像の「近代」――鎌倉大仏の評価史から」
- 佐藤守弘「仏像写真論序説――仏と美術と観光と」
- 岸文和「『スタンプ狂の時代』――昭和一〇年の蒐集熱と観光旅行」
- 石田美紀「活動写真、活動写真劇、そして映画――批評誌『キネマ・レコード』を中心に」
- 石田あゆう「金尾文淵堂と大阪出版文化――新聞社との関係を中心に
- 橋爪節也「丹平ハウスと洋画家・赤松麟作――大正末・昭和初期『大大阪』時代のチラシを通じて」
- 大木優子「高木長葉とその師・梶田半古――半古画塾から資生堂まで」
- 熊倉一紗「エトランゼとしての里見宗次――日本商業美術界において果たした役割」
- 中谷伸生「近代挿絵画家の特質とその分類」
- 小嶋洋子「『明治・大正・昭和 挿絵文化展』における『挿絵』について」
- 高畠麻子「大正期の少女文化における少女イマジュリィの役割」
- 高畠澄江「華宵少女像に見る世紀末的なるもの」
- 【資料紹介】
- 【英語論文】
- Jordan Sand, “Tropical Furniture and Bodily Comportment in Colonial Asia”
- Henry D. Smith II, “Folk Toys and Votive Placards: Frederick Starr and the Ethnology of Collector Networks in Taisho Japan”