ワルシャワの街

11日、朝っぱらから、街をブラブラ。初めての街恒例の迷子もあり。で、ちょっと思ったこと。
ワルシャワで面白いのは、いろんな歴史が目に見えること。つまり19世紀の建物があると思えば、

社会主義リアリズム」な建物もあり、

で、街の中心部には、まさに資本主義化以降の「プレイスレス」なインターナショナル・スタイルのオフィス・ビルやさらには最近のやけにポストモダンな建物まである。
いろんな要素が並立しているってのは、どの街でもあることだけど、ここの場合は、それらが一切溶け合わず、お互いがお互いを無視しているかのように建っている。一般的な意味以上に歴史が「可視化」されているのであるhttp://blog1.kyoto-seika.jp/gb/?p=35も参照のこと)


で、問題をさらに複雑にするのが、いわゆる「旧市街」。

第二次世界大戦中に破壊された街を、戦後に「復元」したもので、絵画・写真資料や、住民の記憶を元に、劣化し壊れた部分まで再構成したという。

世界遺産に登録されている唯一の「復元」モノらしい。市内随一の観光スポットである。
まさに歴史の可視化であり、確かに復元モノだけど、実際に住民は住んでいるし、街としても機能しているわけで、よくあるハリボテではない。でも、なんか違和感はある。復元に懸けた住民の思いの重さの一方で、結構ベタな観光スポットでもあり、歴史がまさに構成されている空間で、これは歴史の展示の問題として、さまざまな切り口から考えてみるべき場所だと思った。