蔵書票グラフィティ展
↑の「グラフィティ」とは関係ないけど……
昨日から京都精華大の情報館で、古今東西の蔵書票(エクス・リブリス)の展覧会が行われています。小さく、素敵なもの沢山あって、楽しみました。お近くにお出ましの際には是非。
15世紀中頃に誕生した蔵書票は書物の所有を明示する目的で生まれましたが、その紙片の中には所有者の名前のみではなく美しい絵や図案が描かれており、小芸術として楽しめるものとなっています。今回の展覧会では西洋のエクスリブリス(蔵書票)を日本の大衆に紹介したとされるエミール・オルリックの作品や、ハインリヒ・フォーゲラー、ゴンクール兄弟、竹久夢二、北園克衛、富本憲吉、植草甚一らの作品の他、バラエティに富んだ数多くの作品を展示いたします。書物の魅力に勝るとも劣らない蔵書票の魅力を楽しんでいただければ幸いです。
展覧会概要
- 会期:2008年6月16日(月) 7月12日(土)
- 時間:(平日)8:30 20:30 (土曜日)8:30 18:00
- 会場:京都精華大学 情報館 3F スペース「tatami」
- 入場無料
特別講演会「蔵書票の愉しみ」
この企画に合わせて、気谷誠さん(この展覧会にもコレクションを出品されている)のブログで連載されていた蔵書票に関するエッセイも、たいへん興味深かったので、以下にリンクを張っておきます。
- ビブリオテカ グラフィカ | ハミルトンの蔵書票
- ビブリオテカ グラフィカ | ブックデザインとしての蔵書票
- 矢代幸雄の蔵書票 ブックデザインとしての蔵書票(2) | ビブリオテカ グラフィカ-竹久夢二と長谷川潔 ブックデザインとしての蔵書票(3) | ビブリオテカ グラフィカ
- ブックデザインとしての蔵書票(4) 文献リスト | ビブリオテカ グラフィカ
もともとは、愛書家が、自らの所有のしるしとして添付するものであった蔵書票が、本来の機能を逸脱し、ブック・デザインの趣向として取り入れられていくというのは、面白い事象である。