ジョン・トムソン
ある雑誌から依頼された短い原稿のために、19世紀の写真師/地理学者のジョン・トムソンについて再び調べている。
彼が有名なのは、香港にスタジオを構えて、中国のそうとう広い地域を撮って、写真文集を出版したこと。そこに見られる地理学的なまなざしの問題については拙著『トポグラフィの日本近代―江戸泥絵・横浜写真・芸術写真 (視覚文化叢書)』で触れている(と、ちょっと宣伝)。
今回は、中国写真ではなく、イギリス帰国後に彼が行ったロンドンの路上での生活の記録写真について調べている。ジャーナリストのアドルフ・スミスという人と組んで、ロンドンの路上生活を報告する写真雑誌を発刊し、それをその後まとめて写真集Street Life in Londonとして、1878年に発行したのである。
今日、その復刻版を手に入れた。中国の写真集と同じドーヴァー社から出版されている。
Victorian London Street Life in Historic Photographs
- 作者: John Thomson
- 出版社/メーカー: Dover Publications
- 発売日: 1994/07/13
- メディア: ペーパーバック
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以下の本も注文仕掛けたが、おそらく上記と同じようなものだと思われるので、とりあえずはキャンセル。
- 作者: John Thomson,Adolphe Smith
- 出版社/メーカー: Dodo Pr
- 発売日: 2009/02/28
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拙著でトムソンについて論じる際に主に依ったジェームズ・ライアンの文献も再読。『ロンドンの路上での生活』についても面白い分析が加えられている。
Picturing Empire: Photography and the Visualization of the British Empire
- 作者: James Ryan
- 出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr
- 発売日: 1998/04/11
- メディア: ハードカバー
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トムソン&スミスに先立つ1840年代にロンドン下層社会を報告したヘンリー・メイヒューのテクストの一部を訳出した以下の本も購入。
ヴィクトリア朝ロンドンの下層社会 (MINERVA西洋史ライブラリー)
- 作者: ヘンリーメイヒュー,松村昌家,新野緑
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 単行本
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以下の本も再読しないと。
路地裏の大英帝国―イギリス都市生活史 (平凡社ライブラリー)
- 作者: 角山栄,川北稔
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2001/02/01
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去年、北京の世界美術館(http://www.worldartmuseum.cn/sjysg_en/index.shtml)というところでジョン・トムソンの中国写真の展覧会が行われたよう(ジョン・トムソン写真展、北京で開催 - 中国国際放送局)。図録が出ていたので、発注。
China: Through the Lens of John Thomson (1868-1872)
- 作者: Beijing World Art Museum
- 出版社/メーカー: River Books
- 発売日: 2010/07/16
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という訳で、編集のツツイさん。とりあえず着手しております。