今日のアマゾン荷

随分前に予約していたヴィジュアル・カルチャーねたが3冊到着。

  • James Elkins, Visual Studies: A Skeptical Introduction, ISBN:0415966817
  • Elena Tajima Creef, Imaging Japanese America: the Visual Construction of Citizenship, Nation and the Body, ISBN:0814716210
  • Vanessa R. Schwartz and Jeanene M. Przyblyski, eds., The Nineteenth Century Visual Culture Reader, ISBN:0415308666

ざっと斜め読みして、いずれ紹介する予定。

とりあえず今日は、今年出たばかりの19世紀ヴィジュアル・カルチャーのリーダー本から。Nicholas Mirzoeffによる"In Sight: Visual Culture"というシリーズの一冊らしい。もう一冊、Feminism and Visual Culture Reader(ISBN:0415267064)というのが出版されている。これまで出ていたヴィジュアル・カルチャーのリーダー本と比べると、「19世紀」に限定されているせいもあろうが、美術史/歴史よりのものが多いよう(実際、編者は歴史家+美術史家)。
第一部は、ヴィジュアル・カルチャーについての総論。第二部の「系譜」というところで古典的なテクストとしてあげられているのは、ボードレールマルクスフロイトジンメル、リーグル、クラカウアー、ベンヤミン。リーグルが入っているのが興味深い。第三部の「技術と視覚」では、フーコーと並んで、クレイリー、ガニング、シヴェルブシュなどが採り上げられている。第四部「ディスプレイの実践とイメージの流通」では、美術館やショッピングなどについての論文が載せられている。第五部「都市と建築された環境」という建築と都市に関する部があるのは珍しい。やはり歴史的アプローチ。第六部「過去の視覚化」では歴史と記憶、第七部「差異を想像する」では、植民地やジェンダーの問題、そして最終部「内部と外部:個人的なものと政治的なものを見る」では、ヴァナキュラーなイメージ(家族写真アルバムについてとか)がそれぞれ扱われる。
エヴァンズ&ホールのリーダー(ISBN:0761962484)に比べると、やはりアメリカ。CS系の著者が少ない(というか、いない)。そのかわり、採り上げている主題のバラエティに富んでいるともいえるだろう。
収録されている論文の著者一覧は次の通り
Full Contributors:
Eric Ames, Charles Baudelaire, Walter Benjamin, Tony Bennett, T. J. Clark, S. Hollis Clayson, Margaret Cohen, Jonathan Crary, Michel Foucault, Sigmund Freud, Gisele Freund, Darcy Grimaldo Grigsby, Tom Gunning, Joy Kasson, Siegfried Kracauer, David Henkin, Anna Higonnet, Sharon Marcus, Karl Marx, Linda Nochlin, David Nye, Jeannene Przyblyski, Eriks Rappaport, Alois Riegel, James R. Ryan, Maurice Samuels, Kirk Savage, Wolfgang Schivelbusch, Carl E. Schorske, Vanessa R. Schwartz, Dan Sherman, Deborah Silverman, George Simmel, Shawn Michelle Smith, Lisa Tickner, Marcus Verhagen, Judith Walkowitz, Jennifer Watts, Michael Wilson