反=風景としてのツギラマ
久しぶりに手に取った本。
- 作者: 非ユークリッド写真連盟[ 糸崎公朗+森田信吾]
- 出版社/メーカー: 工作舎
- 発売日: 1999/11/30
- メディア: 単行本
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タイトルにもなっている「フォトモ」(たとえば《原宿竹下通り》)、すなわち写真を立体的に再構成した「写真模型」も面白いのだが、そのプロトタイプとなったツギラマ、すなわち複数の視点から撮られた写真を組み上げて一つの風景を二次元で再構成するもの(たとえば《2005/01/24:大阪門真市》)がどうも気になる。もちろん路上観察学の系譜とデイヴィッド・ホックニーのフォト・コラージュ(たとえばHockney: My Mother, Bolton Abbey, Yorkshire, Nov. 82 #4)が出会ったときに生まれてきたものだろうが、どうも「風景」という概念を脱臼させるようななにかがあるような気がしてならない。取り敢えず視点の複数性、時間の錯綜、遠近法の歪みなどが指摘できるが、それ以外にも多分もっと重要なことがあるんじゃないかなと思わせる。もう少し考えてみよう。先ずは年明けの写真論のオープニングはこれだな。
非ユークリッド写真連盟の糸崎公朗氏のサイトは→http://www.itozaki.com/。