革底ローク

morohiro_s2006-01-24

ロークのキルト・タッセルのスリッポン。id:morohiro_s:20040605で以前書いたが、最も気に入っている靴で、1足履き潰し、今2足め。で、これまではソールがマーチンだったけど、それが生産中止とのことで、3足めとして革底を注文した(こっちの方が、もともと)
ウェブでイギリスに注文したもので、本当に届くかどきどきしたが、怖ろしいもんで2週間くらいで届いた。
で、品名は「ブライトン」というらしい。う〜ん。こういうのは、既製品としてあったものを、モッドやスキンヘッドやルード・ボーイが、それこそブリコラージュとして採用し、新たな「意味」を付け加えたもんで、当時のローク社自身としては与り知らぬことであったと思う(もしかしたら迷惑だったかも知れない)。でも今となっては、この靴が売れるのは、おそらく(僕も含めて)モッドなどの文脈においてであり、それをいわばカウンター・ブリコラージュのかたちで生産者側が再=流用した結果が、「モッド」という意味を指示する「ブライトン」というネーミングになったのだろう。まあこのようなことは、しばしばあり、フレッド・ペリーもロンズデールもやっていることである。
なんやかんや書いてるけど、元ネタは、Practices of Looking: An Introduction to Visual Cultureで採り上げられていたDrマーチンのブリコラージュ/カウンター・ブリコラージュ、すなわち、ストリート・スタイル(反モード)としてブリコラージュされたマーチンのブーツが、今度はいわゆるモード業界に組み込まれていくという相互作用についての分析である。